大会長挨拶

第17回日本医療情報学会春季学術大会開催にあたって

第17回日本医療情報学会春季学術大会会長　中川 肇
（富山大学附属病院 経営企画情報部 教授）

　2013年度の医療情報学会春季学術大会が富山市で開催されます。春季大会の日本海側での開催は秋田についで二回目であり、大変、名誉のことと存じ、大会の企画運営に構想を巡らせているところでございます。本大会では、「医療情報の先用後利」をテーマにプログラムを検討中であります。「先用後利」とは江戸時代からの富山の家庭薬業界での制度であり、「信用関係を築き先にクスリを用いてもらい、後で利を回収する」という意味です。わたしたち医療情報関係者は今まで電子カルテシステムの開発・導入・運営に多くの労力を費やしてきました。ユーザに利点を啓蒙しつづけ、近年ようやく、入力されたビッグデータを利活用して医療の質の向上に役立てることや連携することができはじめました。本大会でもこのようなテーマでの活発な議論が期待されます。
　富山市は、東京から飛行機で50分。JRでは東京・名古屋・大阪は時間的に等距離にあります。会場の富山国際会議場は平成21年冬開業の路面電車環状線（セントラム）直結であり、富山城を眺めることができます。JR富山駅から環状線では４つ目、徒歩でも約10分です。会場内も至便に配置されています。水深1000メートルの天然のいけすの富山湾から標高3000メートルの国際山岳観光地の北アルプスまで標高差4000メートルの富山市は自然の恵みが豊富です。どうか奮ってご参加いただけますよう御願いします。